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行き着いた先はキャンピングカー

渡米を機に始めたブログ。今は旅の記録用。2018年キャンピングカーを購入し、より旅に出やすくなりました。

旅日記6:イースター島 1

2008.01.08.

サンティアゴから約5時間半、いよいよイースター島です。

イースター島は、スペイン語で Isla de Pascua(イスラ・デ・パスクア)と言いますが、地元の人たちは RAPA NUI(ラパヌイ)と呼んでいます。島民のことを指してラパヌイということもあるようです。


島にはハンガ・ロア村という村がひとつ。その村に、空港や宿、店などがあり、村の端から端までは歩いていけるほどの距離です。

ホテルは冷房もテレビもないけれど質素ながらよく手入れされています。季節問わず場所問わず、窓を開けて外の空気を常に感じているのが好きな私。今回心配だったのが南国特有の強力な蚊(網戸がなかったので。)でしたが、心配をよそにほとんど見かけませんでした。あとで地元の人に聞いたところによると、定期的に駆除しているから大丈夫とのこと。

島の各所は3日間に分けてツアーで周ることに。といっても大型バスなどではなく、島民ガイドのクリスティアン、オーストラリアからの一人旅のおばさまブレンダ、との4人。

ブレンダはtalkativeな人。おかげで道中の車内にて(ブレンダの)楽しい会話が途切れることはなく、必要以上の愛想を持ち合わせないクリス(ティアンは以下省略)はもっぱらシンプルな相槌で、でもなんだか居心地のよい3日間の始まりでした。

さらにブレンダはいい意味でおせっかいでもあり、クリスの説明のあと「今の話、理解できた?」と振り返り、私がだいたい分かったけどでも完全にはわかってなさそうなのを見抜くと、毎回噛み砕いた英語で説明しなおしてくれました。(それでもわからない言葉もある・・・)

モアイは守り神的意味で作られたそうで、島の人々を見守る為内陸側を向いている。

モアイよりむしろ神聖なのはAhu(アフ)と呼ばれる台座だそう。そもそもはアフしか作られていなかったけれど、より権力や霊力を象徴的にするためモアイ作りが始まったとのこと。くれぐれもアフにのぼったりしないようにと最初に教えてもらえますが、うっかりのぼっている観光客などがいると島の人は厳しく怒ります。



  Ahu Tahai(アフ・タハイ)

↑このモアイなんだかヘンだと思いませんか。でもこれが昔本来のモアイの姿。

変に見えるのは目があるからですが、台座まで運ばれたモアイは、頭にプカオという髪を象徴する赤い帽子のようなものを乗せ、最後に目をはめ込むことで霊力(マナ)が宿るとされていたそうです。つまり、目を持つまでモアイはただの石像。目を持ち、生命を持ったモアイは『アラガオーラ』という名に変わるそうで、つまりこの写真のモアイはモアイではなく『アラガオーラ』なのです。

白目は珊瑚石、赤目部分は火山岩(疑灰岩)。ホンモノの目は島内の博物館にしかなく、写真の立っているモアイの目はレプリカ。

今、本物の目が入っているモアイは一体もありません。なぜならモアイ倒し戦争の際に壊されてしまったから。

モアイが造られ始めてからしばらくの後、部族同士の争いが起こり、敵対する村を守るモアイの力を恐れ、まず霊力の宿る目を破壊し、さらにうつ伏せに引き倒した、というのがモアイ倒し戦争です。

今もほとんどのモアイはうつ伏せに倒れています。立っているものはほとんどが現代の人の手で立て直したものですが、目は破壊されてしまっている為、どのモアイも目がないのです。

人と比べると大きさがわかりますが、小さいもので2,3m、平均10~15m、重量50~80トンとのこと。


Rano Kau(ラノ・カウ)という火山の火口。この島は、人が住む最も近くの島からでさえ2000キロ離れた、太平洋にぽつんと浮かぶ火山島です。水は澄み切っており、水深11mもあるとのこと。


後ろを振り返るとMotu Nui島が見えます。ここはオロンゴと呼ばれており鳥人儀礼が行われた場所。モアイが製作された時代よりずっとあとのこと、いくつかの部族に分かれていた島民たちは、年に一回、各部族の代表者がこの崖の上から荒波の向こうの島まで泳ぎ、神の使いとされる渡り鳥の卵をいち早く持ち帰ることを競ったとのこと。勝者の部族は“鳥人”とよばれその後の一年間島を統治したそう。

写真手前の岩には、顔が鳥、体がひざをかかえたような格好の人間という“鳥人間”の絵がたくさん彫られている。


サマータイムなので、日が沈むのは21時頃。島にはレストランが意外と多く、マグロ(Atun)が名物。南米同様セビッチェもあり、島の人たちはチリのセビッチェより島の方が絶対美味しいと言います。

インターネットカフェもありました。そういえばクスコにもあったし、川で洗濯するような生活のところでもネットはちゃんとあることに改めて時代を感じます。

同じ便で着いた誰かが現地の人に「夜は何時くらいまで出歩いて大丈夫か」と聞いた所「何時まででも!」とのこと。犯罪なんて起こらないそう。モアイもいいけど島ののどかな生活ぶりもとても心地よい。

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