2008.01.03.
富士山の8合目と同じくらいのところにあるクスコ町は、思った以上に活気があり、でも素朴で、中心から離れたところでは昔ながらの生活が営まれていました。
リマからクスコへ向かう飛行機は高い山々の上を飛ぶので、ずっと山が近くに見えます。
降り立ってすぐ、空気の薄さを体感する為思い切り深呼吸してみたけど、そうでもなく。でも、すこし歩くと頭がくらくらしてきて、心臓がこのまま勢いあまってどうにかなるんじゃないかってくらいバクバク。
ネズミの心臓 ゾウの心臓 によるとすれば、これで数年分寿命が縮まったんじゃないかと思います。
軽い高山病の症状の辛さはコロラドで経験済みであった為、防げるものは防ごうと薬局で高山病の薬(SOROJCHI PILLS)を購入。そのおかげか滞在中高山病で苦しむことはありませんでした。
でも、以前クスコを訪れた友人がグラス1杯のアルコールを飲んだだけで倒れ、救急車で運ばれたという話を聞いていたので、お酒はやめておきました。
あたたかみのあるオレンジの屋根はこうして作られている。
干した草を敷いて、粘土質の土を塗って、瓦をかぶせています。
沖縄のシーサーみたい。
大海を隔てた地球の裏側にあったインカ帝国を創ったインディヘナ達のルーツは、日本人と同じモンゴロイドとのこと。
そのせいというわけではないけれど、言葉は全然通じないのに、いたるところで人や物に懐かしさや親近感を感じます。
可愛かったので写真を撮り、お金を手渡すと「私たち2人だからその倍ちょーだい」と。 もー商売上手っ。
参加した半日クスコツアーのガイドのおじさんは流暢な英語を話し、知識が豊富で、「これ、テストに出るよ」が口癖。名前を覚えられると「これさっき説明したけど覚えてる?」と指名が飛んでくるので、うかうかよそ見ができません。(ただでさえ英語ヒアリングできないのに。)
カテドラルは、銀・金の細工が素晴らしく、女性のキリスト像(mistakeと言っていました)、O脚の黒い肌のキリスト像がいます。なぜO脚かというと、スペイン人たちが布教活動の際、山の上り下りでO脚且つ日に焼けていた現地の人たちに受け入れられやすくするためにそうしたとのこと。
コリカンチャ 太陽の神殿 と呼ばれているサント・ドミンゴ教会。
黄金で一杯だったこの神殿から、スペインからきた征服者は全ての黄金を奪い、建物を壊し、その上に自分達の教会を建てようとしたけれど、インカの石組みの土台を壊すことが出来ず、土台を残したその上に建てたとのこと。
でもその後の大地震で、その教会は脆くも崩れ、でも精巧なインカの土台の石組みだけはひずみひとつ起こさなかったそう。
インカの石組みは耐震構造を取り入れているとのこと。石の大きさを意図的に変えて、各々の石を少しずつずらして組み上げたり、傾きを変えたり。髪の毛1本入る隙間がないくらいにぴったりと石と石が組み合わされています。(写真で黒っぽく見えている石塀がインカ時代の土台)
この精巧な石組み技術や、脳外科手術の技術を持ちながら、文字・紙・車輪という文明を一切持たなかったことや、テレビ局が取材を断念したほどの迷路となっているという町全体に広がる地下道の存在など、クスコの歴史はとても興味深いです。
昼間の気温はちょうどよく、夕方から夜・朝はかなり冷え込みました。
山の天気は変わりやすく突然の大雨も。雨具を持っていっていなかったので買っちゃえーと傘を買って店を出るともう止んでる。。
でも明日のマチュピチュも雨降るし、と思っていたら持っていくのを忘れ。。
でもほらチリでも雨降るかもしれないし、と思ったら長傘は機内に持ち込めないんでした。
というわけで買ったのに使うことのなかった雨傘は、今頃クスコのホテルで有効活用されていると思います。